2月17日(月)12:00~ FMクマガヤ 梅林堂提供 やわらか熊谷 僕らがつなぐ物語
第20回は 熊谷出身の福音館書店「こどものとも」編集長の関根里江さんをゲストに、異例のヒットをしている絵本「おせち」の秘密と熊谷の思い出を語ってもらいます。
yahooニュース
https://news.yahoo.co.jp/…/f565c7e5d8e09203844939e58c57…
https://www.itmedia.co.jp/…/articles/2412/23/news102.html


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Navi 時刻は12時を回りました。AZ熊谷6階FMクマガヤYZコンサルティングスタジオから生放送でお送りします。月曜のお昼は 梅林堂提供やわらか熊谷僕らがつなぐ物語をおとどけします。さあ今日は第20回ということで、題名は「絵本 おせちのヒットと熊谷」ということで、今日はゲストに熊谷市出身の絵本の編集長です。有名な福音館の編集長の関根里江さんに来ていただきました。
関根 こんにちは。
Navi こんにちは。関根さん。熊谷は何日ぶりくらいですか。
関根 毎年11月に中学のときの同窓会があるので、数ヶ月ぶりですかね。普段は、東京に住んでます。
Navi 今、同窓会の話が出たんで、出身の小学校はどちらですか
関根 熊谷西小学校です。
Navi そうですか。私も西小です。あと中学校はどちらですか。
関根 富士見中学校です。
Navi なるほど富士見中学校、そして高校は、
関根 熊谷女子高校
Navi なるほど。ずっと熊谷にいらっしゃったのですね
関根 そうですよ。自宅が市役所の近くだったから半径1キロぐらいで過ごしてました。
Navi なるほど、先ほど言った同窓会のメンバーっていうのは、高校時代とか中学時代どちらですか。
関根 中学のバレーボール部の仲間です。富士見中学校のバレーボール部ですね。すごい厳しかったんですよね。
Navi そうですか。
関根 すごい毎日腹筋背筋100回とか、走ってすごい厳しいトレーニングをして、すごく大変だったので、その仲間の絆がすごい強い感じがしてます。
Navi なるほど、富士見中のバレー強かったのですか?
関根 強かったですね、県大会に出て、私は全然強くないんですけど、強いメンバーがいて、すごくみんなで頑張ってました
Navi レギュラーじゃなかったんですか?
関根 そうではないですね
Navi 運動神経は?
関根 運動神経はそこそこ、でも仲間が本当に楽しかったんで、今はもう60近いですけど、毎年1回同級生がやってるお店で、みんなで集まってすごい酒飲んだりして、鍋を囲んだりしてワイワイやってます。熊谷は、ちょこちょこ帰ってきて花火大会も結構ちょくちょく来てました。
Navi なるほど。花火大会ですか。あとは、熊谷のうちわ祭とか?
関根 うちわ祭はすごく行きたいっていうなんか。お祭りの血が騒ぐんだけど、平日のときがあるので、普段、仕事してるから土日にかかってるときは「行くぞ」みたいな気持ちになります。
Navi 祭も来ることがあるということで。まだまだ熊谷のことは忘れてないということですね。今日お話を伺っていければと思うんですけれども。今日ゲストにこの話で呼ぶって告知したら、「福音館の編集長さんが来るんですか」みたいに、皆さともん結構ざわざわしましたね。
関根 ありがとうございます。
Navi それぐらい福音館の絵本というのは、いろんな方が、親しんでいるっていうことですけど。普段はどんな感じにお仕事されてるんですか。
関根 普段は、「こどものとも」っていう月間の絵本があるんです。毎月絵本が1冊ずつ届くっていう絵本の編集をしてるんですけど、福音館書店というふうに皆さんがイメージされるのときに思い出されるのは、もしかしたら「ぐりとぐら」とか、
Navi ここにありますね。「ぐりとぐら」
関根 双子のネズミの話とかは、とても有名で、今も3代4代の人たち、親子に読み継がれてたりして、すごく「こどものとも」っていう月間絵本の中から、いろんなロングセラーが出て、例えば「ぞうくんのさんぽ」とか、「消防自動車じぷた」とか「はじめてのお使い」とか、「めっきらめっきらどんどん」あと、昔話で言うと、「大きなかぶ」とか「かさ地蔵」とか、そういうのがあって、もしかしたら皆さん、小さいときとか、読んでくださってるのかなと思います。
Navi ラジオを聞き皆さんどうですか?今の「ぐりとぐら」ってかなり有名で、
関根 「はじめてのお使い」とかも、テレビの番組になってましたね。
Navi こういう絵本があったんですね。「はじめてのお使い」はテレビが真似したのかもしれませんね。
関根「大きなかぶ」なんかは教科書に出てますよね。小さいときにやっぱり一緒に「うんとこしょ、どっこいしょ」っていう、あの掛け声とともに、かぶを引っ張った経験とかが、あるお子さんが多いんじゃないかなって思ってます。
Navi 子供たちがよく、劇で表現するとかって、あの絵は、元々その教科書に出てる絵ももしかして、福音館の絵本から?
関根 そうです。絵本で佐藤忠良先生っていうもう世界的に有名な彫刻家の方が書いてくださったのです。しっかりした絵ですね。
Navi 今でもね、自分は学校の教科書とかを見てたので、その絵がちょっと浮かんでくるんですけど、絵本でもほぼ同じ
関根 同じですね。彫刻家の方って360度、デッサンできないと物が作れないっていうことなので、すごく描写力があって、人間らしい力強い人間が、描かれて
Navi 元々あれ海外のものですよね。
関根 ロシアの昔話
Navi 物語は昔のなんか海外のものっていうイメージがあって、でも絵を書いたのは日本の方なのですね。
関根 そうですね。ただその佐藤先生も、あのシベリアに抑留された経験があってすごい現地の方をすごく見てて、いろいろ大変なこともあったけど、そのロシアの人がすごく温かくて、その人間を描きたいと思っていたようです。
Navi なるほど、その結果が本となって、皆さんの目に映って記憶に残って。
関根 そうですね。ご存知の方が多いと思います。だから「彫刻家より大きなかぶの方が有名になっちゃったな」って先生がおっしゃってましたね。
Navi ベストセラーというか、ロングセラーというか
関根 そうですね。今年、200刷りになるんで、本って後ろの方に奥付っていうのがあって、ここに何回刷りって書いてあるんですけど、絵本の後ろのところにどういうタイトルで、作者が誰で、普通出版されて何刷りっていうふうに出てるんですよ。ここを見ていただくと、どのくらい長く絵本が読み継がれてきたかっていうのが大体わかります。
Navi なるほど、これはちょっと勉強になりますね
関根 そうですね。
Navi いわゆるハードカバーっていうか、硬くなった課題ちゃんとした絵本なんだけれど、もとは硬くなくてはい。ペラペラした感じです。
関根 ソフトカバーで「こどものとも」で出したものですね。「ぐりとぐら」なんて240これはちょっと最新刷りじゃないんですけど、248刷りだったかなと思います。それかける1万ぐらいですか。
Navi そういうことは、これかける1万だから200万以上
関根 でもいろんなシリーズとかいろんな形があるので、すごくたくさん、3世代4世代の人たちに読まれてる本に
Navi なるほど絵本を見るときの見方をちょっと教えてもらいました。一番後ろのページに「こどものとも」発行っていうのがありますね。1963年、私が生まれた年ですね。この絵本は60年前にできて、そしてそれがハードカバーっていうか第1刷りっていうのがちゃんとした絵本になって、ずっと繰り返してやって、何百刷りと印刷って書くんですね。
関根 何刷りっていうのを見ていただくと、すごくロングセラー、長く読み継がれてるものっていうことがわかって、お子さんに読むときに何をどういうものを選んだ方がいいかなって「選べない」ってよく言われるんですけど、ここを見ていただくと長く読み継がれてるものは、やっぱりいいっていうふうに目印みたいになってます。
Navi やっぱり、福音館の編集長さんが言う言葉には重みがありますね。
関根 新しい本ももちろんいいですし、でも絵本「こどものとも」っていいものは、ずっと生まれるっていうことがあるから新しいものと、そういう長く読み継がれてる。一緒に楽しんでいただけると嬉しいなと思うんです。
Navi 本を作るっていうのはすごく楽しいですか。
関根 はい、そうですね。もう本を私も小さいときに母親に読んでもらったり、幼稚園の先生に読んでもらったりしたのですよ。
Navi 幼稚園ってどこの幼稚園ですか。
関根 幼稚園は錦幼稚園っていう、今はちょっともうなくなってしまっていた幼稚園で、すごく小さくてキリスト教系の幼稚園だったんです。お弁当の後に、いつも先生が絵本を読んでくれました。例えば「いやいやえん」とか「エルマーの冒険」とか童話も読んでくれました。
Navi なるほど
関根 その声をすごくよく覚えてます。
Navi どういう声ですか。
関根 神戸先生っていう先生の声を
Navi その先生はもう生きてないんですよね。
関根 いやいやご存命かも知れない。
Navi 熊谷の人が聞いてますので多分 錦幼稚園って聞いて、「知ってるとか 私も」っていう人いると思います。
関根 いるかな?
Navi いやいやいると思いますよ、きっと、もう今はないということですかね、
関根 なくなってしまって、
Navi そもそもさっき本を作るのが好きっていってましたが、何でこういう本の会社に入ろうと思ったんですか。
関根 すごくどっからお話したらいいかなっていう感じなんです。大学に行って、大学は心理学を勉強してました。なんか、人の心って面白いなというか自分で結構、思春期苦しい思いをされて、心理学を勉強しようと思って、でも心理学ってすごく新しい学問なので、何ていうか、哲学的なことから、割と実験・動物実験みたいなものまでいろいろあったんですけど、私が興味を持ってたのは、臨床心理のカウンセリングみたいなことで、
Navi 今 流行りですよ。
関根 流行っていますか。
Navi だから学校とかはみんな今は臨床心理士さんとかかなり入って、昔は入ってなかったですけど、だから今で言うほど流行の人の心というかそういうのを勉強されてたっていうことですか。
関根 そうですね。人の心はいろいろ難しいですよね。目に見えないから。人の心とその児童心理みたいなものにすごく興味があって親子関係、そして大学時代、河合隼雄先生の本をたくさん読んだりして、カウンセリングの現状みたい、そこで、昔話っていうのと、人の心すごい深いところにある心の問題っていうのがすごく密接に関わってるっていうことを知ったのです。それがもうすごく感動して昔話とかお話ってすごいなと思って、昔話にとても興味を持つようになりました。そして心理学科だと児童相談所とかも相談施設のアルバイトみたいなことを何か話が来て、それで親子のいろんなケースを学ぶことが多かったんですよ。
Navi なるほど。
関根 でもすごくいろんな問題が表面化して、それでもすごくつらい思いしている人たちに、何かをするっていうのは対象療法的といいますか、なんかなかなか難しいなっていう実感があって。人生の最初の方にすごい楽しい親子関係があったらいいなっていうのも、施設とかで本がいっぱいあったりして実感しました。本とかを見て、自分が小さいときにいっぱいお話読んでもらったとか、この楽しい思い出をちょっと思い出したりして、その心理学その心の問題と本がすごいそこで結びついて、子供の本に関わるのもいいなっていうふうになりました。
Navi やっと本にいきましたね。
関根 すごい悩んで悩んで進路には、そういう心の問題を考える仕事とか、そういう子供の方に関わる仕事かっていうふうに悩んだんですけど、福音館書店っていうところを受けて、今に至るって感じ、
Navi 受けるまでがかなりハードル高い感じですね。受けたらすぐここに来ちゃったみたいな感じですか。
関根 いやすぐではないんです。
Navi では、ここで1回あの曲を挟みたいと思います。もう本当に絵本のところに行くまでが、結構大変だったということがわかりました。ではそのところにも流行った曲だと思うんですけどもでは、曲は時代 なんでこの曲なんですか。
関根 やっぱり、すごく今熊谷に戻ってきた感じで、いろんなことあったなって思い出すと、この歌をお願いします。
Navi はいということでお届けします。中島みゆき 時代
【 曲 中島みゆき 時代】
Navi 時刻は12時20分を回りました。AZ熊谷6回FMクマガヤYZコンサルティングスタジオから生放送でお送りしております。梅林堂提供 やわらか熊谷僕らがつなぐ物語 「第20回絵本をおせちのヒットと熊谷」ということですね福音館書店のこどものとも編集長をしております関根里江さんに来ていただきました。よろしくお願いします。
関根 よろしくお願いします
Navi 関根さんがやっと今、福音館書店に入社したところまで、お話聞きました。今、編集長されてるというのでまず、第1編集部っていうのは大体何歳から何歳までの絵本を作られてるんですか。
関根 「こどものとも」って0、1、2歳児向けと年少向きと年中向きと普通の「こどものとも」がありまして、年中向きと「こどものとも」を担当しています。4、5、6歳児ぐらいを担当してます。
Navi なるほど具体的にその編集とか、作るっていうか企画とかっていうのはどういう感じのお仕事ですか。
関根 文章を書くでもなく、絵を描くでもなく、編集の仕事ってどういう何なんですか。ってよく聞かれるんですけど、編集者っていうのは絵本のイメージをして、オーソドックスには、文章の方にまず、お話をお願いして、その文章ができたら、そのイメージに合う絵描きかきさんは誰だろうっていうことで、絵を描く方にお願いして、打ち合わせをしながら本を作っていくという作業ですけど、絵本が生まれるいろんな裏側には、いろんなドラマがあって、なかなか、すぐにはできなくて大体平均2、3年、月間の絵本ですけれども、2,3年かかってます。もうやっぱり文章をこれでいいかとか、子供たちにとってこのお話はどうなのかとか、もうすごく話し合って、ブラッシュアップするっていうか、そういう時間が長いですね。あと取材に行って動物園を見て、動物を書いていただくとか、
Navi 元々絵があるじゃなくて、依頼するんですね。
関根 文章をまず依頼するのが先、絵が先の場合もあるんですけど、文章が先にあって、その世界が作り上げて、耳で聞いて、こういうお話すごくいいねっていう状態になったものがあって、この作品を誰に絵をお願いしたらいいかっていうのは、いろいろあるほど日頃アンテナいろいろ持って、この人はこういう絵を書くっていう、イラストレーターさんの画家さんのストックといいますか、情報いっぱい入れといて、この人だなっていうのを決めるような仕事です。
Navi 作詞・作曲みたいですか。
関根 うーんそうですね。
Navi そして 歌手がいるみたいな
関根 そうですね。
Navi もう本当に企画っていう感じですか。
関根 プロデュース的な、、、
Navi それが編集の仕事ということで、例えば、こういう人あんまりいないかもしんないけども、絵も文も書いてるっていうみたいな人はいますか。
関根 います。今はすごく多くて、絵本作家って言われる方たちは文書と両方書いて1人で作品を作る。
Navi これ私の作品、本にしてくださいって言ってもそう簡単にOKが出ないでしょ。
関根 そうですね。そういうふうに絵本描きたいって方も本当にたくさんいて大変嬉しいんですけど、持ち込みっていうか投稿原稿みたいなものをいただいて、年に数百本いただきますけど、、ほとんどごめんなさい。絵本にならないです。
Navi数百あっても駄目なんですね。
関根 公募一般の方から公募して作品になるものですけど、10年に1回ぐらい公募させていただいて3000、4000弱はいいただいて、その中から本になったものもあります。数冊、
Navi 数冊?
関根 はい。
Navi 狭き門っていう感じですかね。
関根 やっぱり何でも本にはできないというか、はい。子供ってね、やっぱり正直なんでつまらないものは、すぐ飽きちゃうし。
Navi なるほど心をつかむ。
関根 はい。子供の心をつかむこととすごくやっぱり絵として素晴らしい作品にするために、日々いろいろ打ち合わせをしてます。
Navi なるほど1冊に3年っていうのはびっくりしましたけど、例えば最近、関根さんが作られたっていう作品はありますか。もしラジオ聞いてる方に教えるとしたら。
関根 そうですね
Navi 熊谷出身の編集長が、何を作ったかっていうのを、自分のおうちにあったり、図書館をチェックしたり、例えばどんなですか。
関根 私は27年、こどものともを編集してきて、延べ100冊以上の部分を担当させていただいたんですけど、ハードカバーになって皆さんもしかしてご存知かなっていうのは、例えば「床屋のばるばるさん」のお話、あとは、「もじもじこぶくん」っていうすごい恥ずかしがり屋の子豚の話、
Navi 全然タイプが違いますね。はいあとは何ですか。
関根 それから「まどのむこうのくだもの何?」っていう細密のすごい綺麗な絵が書かれてる。
Navi 「まどのむこうのくだもの何?」っていう本を、手にしてるんですけど、四角い穴が開いていてその向こう側にイチゴみたいになってこれでクイズしながらやるんですね。
関根 そうですね
Navi なるほど何か模様が出てて、めくってみるとメロンが出るっていう。
関根 ものすごいもう細密で、美味しそう描かれていて。この絵1枚、1ヶ月ぐらいかかるんですね。
Navi 絵が細かいですね。「まどのむこうのくだもの何?」ラジオを聴いている方もご存知ですかね。
関根 好評で、野菜も作りました。今花を作っております。
Navi シリーズですね。うけるとシリーズになるということですね
関根 はいそうですね。ご好評いただくと、最近は「友達しりとり」っていう本。
Navi これも最新ですね。
関根 どんどん友達が繋がっていくしりとりなんですけど、
Navi しろくまままま まのつくともだちだれだろう ままままでマントヒヒ なるほど。次はヒで始まるんですね。ヒヒヒヒでなんでしょう。これは
関根 しっぽがでてて わかるでしょ。
Navi あ ヒョウでしたね。思いつかなかったですね。やっぱ子供はわかるんですよね。
関根 尻尾が出てたりヒントがあるので、子供たちはすごく想像してページをめくっていくと「牛!」とかいってくれます。
Navi なるほど シシシのやつはヒントがないんですよ。
関根 そこはね、ない ないところもある。
Navi なるほどこれは
関根 ちょっと展開がね、途中変化があったりして。すごくこれは
Navi ヒットの予感ですか。
関根 はいヒットしてます。もうヒットしたら、ヒットしてますので、ぜひ「友達しりとり」声に出して楽しむと楽しい
Navi いろんな最近の絵本も紹介していただいたんですけど。今回ですね、「おせち」
関根 はいこれがヒットしたということなんですけども、
Navi 今はデジタルの時代なのに、この紙の方が大ヒットって言うんですけど、これはどんな絵本ですか。
関根 このおせちっていう絵本は本当にシンプルな本で、おせち料理を一つずつ紹介しながら、おせち料理って、例えば黒豆だったら、「まめまめしく暮らせますように」とか、数の子は「子供がいっぱいうまれますように」っていうふうに一つ一つ願いが込められてるんです。それをとっても美しいおせちの絵で一つずつ紹介していって、それで最後には一の重、二の重、三の重という風に重箱に詰めて、全部おせちが出来上がって、新年あけましておめでとうっていうことでいただきますっていうふうに締めくくられる。本当に美しくてシンプルな絵本です。
Navi これ本当に絵ですか。
関根 そうなんです。皆さん写真じゃないかっていうふうに思われるんですけど、何ていうか
Navi おせちっていう絵本、図書館でも借りるのが大変なくらいヒットしてるというのを聞いてびっくりしましたけど、どのくらい売れてるんですか。
関根 最初の月刊誌で出たとき、2023年12月1日に出たんです。まず最初に、月刊誌で出たので10日間ぐらいで、はい。10万部ぐらい全部なくなっちゃいました。それでその後もいっぱい刷ったんですね。1回2回と9000部ぐらい作ったんですけども、おせちのシーズンが終わってしまうんです。本を作るってとっても時間がかかるから、それで品切れでもう買えないっていう方たちがいて、本当に申し訳なかったんですけど、それですぐに次の2024年の秋にハードカバー化して、そして1ヶ月で6回刷りまして、9万1000冊ぐらい刷りまして、皆さん。手に取っていただける形になったんじゃないかなと思うんですけど、全国各書店で積み上げられてたんで、買える形になりました。
Navi 書店でも買えるし、ネットでも買えるっていうことなんですけども、本当にちょっと見ると、とても絵に見えないくらいのリアル感っていうか、これは、例えば料理を作ってもらって、それを見て描いたんですか。
関根 そうです。作るところから入って、まず何かおせちを内田有美さんっていう方が絵を書いてくださったんです。おせちをとっても美しく、そのままデフォルメしたり、絵っぽくしたり、崩したりしないで描いていただける方をすごく探していました。それである雑誌に、表紙にモンブランを美味しそうに書いていらっしゃったんです。それを見て、ぜひこの内田さんに絵を描いてもらいたいっていうふうにアプローチしましたところ、内田さんは実際の物がないと、それを見て描くので、あの写真撮ったりして描くのでおせちを作ってくれる人がいないと伺って、それで今度は、私はお美しいおせちを作ってくれる人もすごく探したんです。今のおせちって変わりおせちみたいなやつとか、何とかホテルのシェフ監修のとか、デラックスなものからちょっとしたお弁当みたいなものまで、いろんなおせちがあります。この絵本にぴったりくるのはその素材を生かした美しいおせち、基本のおせちみたいなのを作ってくれる人いないかなと思って、おせちの雑誌を見たり、料理本とか、あとネットでずっと探したり、おせち料理を実際に見たりして探したんですけど、なかなかいらっしゃらなくて、やっとネットですごく苦労して、探してたどり着いて、満留邦子さんっていう料理研究家にあたりました。NHKの朝イチとかにも出てらっしゃるんですけど、その方にたどり着いて、その方におせちの本作りたいんですけど、おせち料理を作るところ写真撮っていいですかっていうのをおねがいした。「おせち料理で本ってどういう感じですか」とか全然なんかイメージが湧かなかったみたいなんですけど、おせち料理を白いノートみたいな貼り付けて、「こういうイメージなんですけど、お願いできますか」っていうふうにおねがいしたら、満留さんのおせちの雑誌でやる仕事っていうのはもう夏に終わっちゃっていたんです。おせち料理を作るっていうのは、綺麗に作るのじゃなくて、本来みんなで楽しくやるから、ちょっとそこでも難しいっていうことで、「絵本のためにおせち作りましょう」って言ってくださいって、わざわざ何日かかけてこの絵本のためにおせちを作ってくださって、すごく綺麗なんですよ。この昆布巻きとか。そんな普通は綺麗に巻けないと思うんですけど、
Navi ラジオなので実際に絵を見てないので皆さんわかんないと思うんですけど
関根 すいません。そうですね。
Navi ラジオなのでこの絵本を、まず借りるとか買うとかしない人伝わらないですよね。私はもう目の前で見てるのでわかりますが 笑
関根 そう見てください。ぜひ。
Navi なるほど。いや本当に作った方が、この苦労というか、いろんな方がおせちに力を出し合ってということですかね。
関根 そうですね。それでおせち料理って時代によっても、地方によっても、いろいろなので、ちゃんとこれでいいのかなっていうのが不安だったので、三浦靖子さんっていうのは和文化研究家の方にちゃんと監修をお願いして見ていただいて、
Navi しっかりと固めてあるということですね。
関根 チームワークですね。それで綺麗に本の佇まいをこういう感じにしたかったので、その分野のデザイナーさんっていう方がいらっしゃるんですよ。本を作るときはレイアウトしたり、この文字を配置したりとか、絵の配置をどうしましょうかとか、っていうのを考えてくださるデザイナーさんという方がいて、その方に「和の素敵な美しい本にしたいんですけどっていうふうにお願いして、やっていただいて文様日本のこの亀甲とか富士山とか梅とか、そういう文様みたいなものも少しおせちのバックに入れてくださって、とても品の良い
Navi ラジオなんでなかなかね、わかんないんですけどね。
関根 なんか言葉で説明するの難しいですよね。
Navi これ最初からこのぐらいヒットするんじゃないかなぐらいのことはあったんですか。
関根 いや、ないです。全然、もう今でも信じられない。
Navi なるほど、これはいけるだろうというよりはもう真面目に作ったという。
関根 そうです
Navi 私のイメージは、見させてもらって本当に真面目に作っている。関根里江さんもなんか性格がすごく出ているような気がしました。ヒットを狙っているというよりはもう真面目に作ろうと、
関根 そうですね。だから余計に嬉しかったです。普通に真面目に作ったのに、皆さんが多分いいと思って手に取ってくださったっていうのは本当に嬉しいことですね。
Navi そうですね。手に取ってみないとやっぱりわからないですよね。これはね。
関根 そうですね、これいろいろ会社に おたよりいただいて、これは、こどものために作ったんですけど、お母さんお父さん親世代も知らなかったっていう人たちもいたり、おじいちゃんおばあちゃん世代も何となくわかってるけど、もう知らなかったなみたいな、ちゃんと全部伝えられないなっていうような感じがあって、お便りの中で、子供に伝えるときに自分たちも勉強になるとか、おせち作ってなかったけど今回これ見て作ってみましたとか。
Navi なるほど
関根 意味を一つずつ確認しながら、いつもおせちを食べないお子さんが、きんとんとかキンカンとかお金がいっぱいたまる願いが込められているので、これ食べるとか、食べてみるって言ったお子さんもいたりして、すごく皆さんに喜ばれた感じがします。食べなくても飾りましたっていう方とか、あとギフトで、絵本おせちをいっぱい買ってくださって、みんなに配って、何ていうのかな、はい年賀代わりに配ってくださった方もいたり
Navi そういう違う展開ですね
関根 紙のものだからこそのすごく皆さんが手に取って喜んでくださった感じですね。
Navi 1冊あるだけでも、なんかインテリアにもなりそうな感じですね。
関根 そうですね。飾っておいても綺麗な感じがするっておっしゃってくださって、本当に作ってよかったなと思いました。
Navi これは関根さんの絵本の歴史の中でちょっと異質のものというか。
関根 そうですね、なんかやっぱり、今いろんなものが形だけになってしまっていて、おせち料理を何となく食べるけど、何か食べましたっていうだけになってるから探してそこにちょっといろんな願いが昔から入ってるんだよっていうことがわかると命を吹きこんだ感じがするかなというので
Navi やっぱりまだ伝わらないみたいなので 1ページだけでもちょっと読みますか。編集長からこれ読んでいただきましょう。1ページ黒豆のところは一番いいところから、どうぞお願いします
関根 黒豆ピカピカ甘い豆、まめまめしく暮らせますように、
Navi 黒豆の、てりが出てます。そして、
関根 数の子何の子ニシンの子、子供がいっぱい生まれますように。
Navi 何か少子化の感じですかね、
関根 いやこれはいろいろな思いがありました。
Navi はい。そこで今ね数の子の絵がでています。はいそして、
関根 田作りはイワシの子 田んぼの肥やしになる魚、お米がたくさん実りますように、
Navi ちょうどお米不足があったりしますもんで今の日本に相当する。
関根 今の時代としても読んでへえみたいな感じがあるのかなっていう、
Navi ということで今紹介していただきましたけれども、今、聞いただけでもかなり深みがあって、しかも写真のようにすごくリアルな感じ。こういうところがまたちょっとみんなびっくりするかなって、思いましたね。さて、じゃあ、ここで曲にいきたいと思います。藤井風さんですけど、なんで藤井風さんですか。
関根 ファンだからです。
Navi そうですか。わかりました。では藤井風のまつりを届けします。
【 曲 藤井 風 まつり】
Navi 時刻は12時44分を回りました。この時間は、梅林堂提供 やわらか熊谷 僕らがつなぐ物語 「第20回絵本 おせちのヒットと熊谷」ということで、福音館書店のこどものともの編集長 関根里江さんに来ていただいております。そこでお便りが届きました。ラジオネーム石井姉妹の姉さんからいただいています。
「関根さん 里江さん こんにちは こどものともずっと購読していました。2人の娘は高2と中1になり、もう読み聞かせは卒業してしまいましたが1冊1冊に思い出あり、全然処分できません。川合隼雄さんには私も大変お世話になりました。どれだけ助けていただいたことか、河合さんの本からはたくさんのファンタジーや児童文学に出会うことができました。おせちとても素敵な絵本でした。図書館はどこも貸し出し中で大人気ぶりが伝わりました。本物よりリアルな絵暗唱できるような平易な言葉に込められた思い ああ美味しかったとまるで本当に食べたかのような感覚になりました。世代を超えて伝えていきたい本を作っていただきありがとうございます。」ということですね。
関根 すごく嬉しいです。ありがとうございます
Navi はい。石井姉妹のお姉さんからいただきましたが、先ほどね、他の方も図書館で借りてきたよっていう方がいらっしゃる通り、図書館でもすごくたくさんの方々が借りているようです。ぜひぜひご購入を、まだ購入できますか。
関根 はい。購入できますので、
Navi 一生懸命刷っていますか。
関根 はい、刷っています。毎年刷ると思います。
Navi なるほど、はいこれ海外でもうけそうじゃないですか。
関根 そうです、だから、ちょっと英語版とかになったらいいのかなって、今思ってます。
Navi なるほどね。日本のお土産になりそうですね。これ。
関根 うん。私、発想のおおもとで、ホームステイでホストファミリーになることが結構ありまして、今まで日本ってなんだろうなとか日本の良さを伝えるものなんだろうなっていうふうにちょっと日々考えてるときがあったので、おせちっていうのは日本を何か代表する食文化だなと思って、これがあの海外の方に伝えられたらいいなっていうのも、ちょっと頭の隅っこにありました。
Navi なるほど。日本の文化ということなんですけど、関根さん熊谷出身ということで、熊谷って何か熊谷の自慢って何かありますか。
関根 やっぱりうちわ祭と花火大会でしょう。うちわ祭は、私って本当に大好きで、いつも中学校の友達と待ち合わせして、浴衣を着て行ってたんですよ。小さいとき家はお祭り地区じゃなかったから、太鼓とか鉦とかやってみたかったんですけど、本当にやれなかったんですごい憧れとともに、太鼓やその鉦をやってる友達を見ていたっていう思い出があります。だからお囃子を聞くと、血が騒ぐっていうか、見に行きたいっていう感じがします。花火大会はあのぐらいの規模でやるところって近くにないので、花火大会できれば毎年来たいっていうかんじです。花火大会も何かメッセージとともに花火が上がったりするあれがすごく好きで、プロポーズしたりお、孫さんの健康を祈ったりするおじいちゃんが、、今もありますよね。
Navi あります。
関根 あれがすごいなとか、八木橋さんすごいなと思いながら花火を楽しむのが一番の思い出かな
Navi 遠く離れてもまだ心は、熊谷にあるということで。熊谷の絵本を作るとしたらうちわ祭ですね。
関根 熊谷の絵本ですか。1回花火、「今夜は花火大会」っていう絵本を作ったときに、絵かきさんとともに熊谷の花火大会を見に来て参考にしてもらったことが熊谷のことを描いた本が過去にはあったということですかね。取材させてもらったって意味では、、、熊谷の絵本ってなんだろう。食べ物関係で言うと、五家宝かな 五家宝は本当に大好きで、会社にも五家宝好きの友達がいて、いつも五家宝買ってきてって言われけど、
Navi 五家宝の絵本がいいかな
関根 でも難しそうだけど、どうなんだろう。おせちに続く五家宝ですか。いいですね。いいかもしれない。
Navi 美味しい絵本が出来上がったらもう最高ですよね、多分市民栄誉賞取れるんじゃないですか
関根 はい、五家宝?
Navi もうみんな熊谷市民の願いですよ。いなりずしもあると思う
関根 いなりずしね。すごいですね。いなり寿司もあるし美味しいものいろいろ
Navi そうですよ。もしそれができたらと思ってね。無理じゃないですけれども
関根 今だとあれじゃないすか。かき氷の雪くまがいっぱい
Navi なるほど 雪くまは食べたことあるんですか。
関根 食べたことあります。美味しいですね。
Navi 美味しいですよね。いろいろ頭に浮かんだところで3年後ぐらいに、期待してね。できたらもうみんな市民がもうお迎えしてくれると思いますよ。
関根 熊谷でいっぱい買ってくだされば、嬉しいな
Navi もちろんそれは売りますよ。それはもうあっちこっち宝として、だからそういう企画が夢として、あったら素晴らしいと思いますので、ぜひぜひ実現できたらと思います。新しい夢ができました。ということで、本当にあっという間にもう時間になってしまいましたけれども。魅力のある絵本を改めて見直す機会になったかなと思います。おせちは、お話だけじゃなかなか伝わってないかもしれない。
関根 なかなか口ではうまく伝えられないですね。
Navi やっぱり手に取っていただき、市立図書館にもあるということでぜひぜひ見ていただけたらと思います。検索すれば、「おせち、福音館」で、出てきますよ。
関根 ネット書店さんとか、書店さんで買っていただけたら、書店さんが大変なので書店さんでかっていただけたら
Navi 定価1100円って書いてあります。4歳からなんですね。今日は、福音館のこどものとも編集長の関根里江さんに来ていただきました。「絵本 おせちのヒットと熊谷」ということで、また熊谷に戻ってきてください。お待ちしてます。今日はありがとうございました。
関根 ありがとうございました。